も一つ米朝首脳会談後の経過に対する不満

團 伊玖磨さん風の少しふざけたタイトルを付けてしまいました。
前回の自分の記事を読んでみて、自分でも恥ずかしいし、読んでくれた方々に申し訳ないという気持ちがあります。

大したことを書いていないのは元々ですが、目新しい内容がなく、そもそも面白くない。
話も中途半端に終わってしまっている。

そこで、何か目新しいことを書ばよいのですが、そういう訳にもいかないので、取り敢えず現時点での自分の考えのまとめのようなつもりで、独断で勝手に続きを書いてみます。

私の曖昧な記憶による今までの経緯。

1.『金委員長とハンバーガーを食べながら話したい』とのトランプ大統領の発言。
2.北朝鮮が、核実験・ミサイル発射を続けた。
3.『老いぼれ』とか『ロケットマン』などのお互いの罵り合い。
4.トランプ大統領から中止の発言もあったが、結局米朝首脳会談の開催決定。
5.今まで他国との首脳会談を行ったことがない金委員長が、事前に韓国・中国を訪問して首脳会談を行った。
6.米朝首脳会談の開催。米朝共同声明を発表。

私は、この米朝首脳会談は、かなり異質のものだったと思っている。
普通は、会談に先立ってお互いの意見の歩み寄りを図るものだが、今回そういう努力はあったものの、どういう結果になるか両国とも分からないところがあったと思う。

いくら北朝鮮が情報戦に長けているにしても、トランプ大統領の側近でさえ大統領が何を話すか分からないところがあって、事前に予測できなかった部分があったのではないか。
米朝共同声明に「ポンペオ国務長官」の名前が、交渉担当者として明記されているのも尋常ではない感じがする。

トランプ大統領は、今まで安全保障について理解が足りなかったのではないかと私は勝手に思っている。
『なぜ、アメリカが日本、韓国、ドイツなど世界中に米国が軍隊を駐留・展開させ、その戦力や経費の負担しなければならないのか?』
『独立国なら、足りないところを米国に頼るのは仕方ないにしても、現状は米国が過剰な負担をしているのではないか?』

トランプ大統領は、このような考えを今でも持っていると思うが、彼の良いところは側近に意見を聞き、納得できればその意見に従うところだ。

ポンペオ国務長官、ボルトン大統領補佐官、マティス米国防長官という共和党内の超鷹派を擁していることを考えると、「弱腰外交」と言われることはないだろう。

ところで、先月6月29日にマティス米国防長官が来日し、ブルーリボンバッジを付けて安倍首相と会談したことには感激した。
『演出だ』と言う人もいると思うが、そのような心配りをしてくれたことが素直に嬉しい。

横田めぐみさんが13歳の時に拉致されて、もう40年が経過している。
今までの彼女の人生の3/4を北朝鮮で過ごしているになる。
酷い話だ。

日朝首脳会談が、いつ、どこで開催されるか分からないが、米国の軍事的圧力を借りてでも拉致問題を解決して欲しい。
残念ながら日本単独では北朝鮮に圧力を掛けられないし、10年先に解決という訳にはいかないから。

日朝首脳会談では、トランプ大統領が金委員長を「外交ができる指導者」として北朝鮮内外にアピールして、金委員長が面子を保てるように腐心したように見えた。

しかし、共同声明に「CVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)」という文言が盛り込まれなかったし、声明発表後、『定例の米韓合同演習は取り止める』とか『核廃棄は急がなくてもよい』というトンデモ発言がトランプ大統領側から発せられた。

『核廃棄を行うまでは経済制裁を続けるので、どちらが良いか考えてみよ』という意味かと思うが、残念だ。

トランプ大統領が考えているのは、次のようなことだと思う。
・北朝鮮の核兵器と核関連施設の廃棄。
・北朝鮮の米国本土に届く長距離ミサイルの開発中止と廃棄。
・北朝鮮ルートで、小型核、生物・化学兵器がイランなどの中東諸国やテロリストへ拡散することの防止。
・イランの核開発防止とそのための制裁の実行。
・中国の軍事的・経済的台頭の阻止。

それで、金委員長は米朝首脳会談でいわゆるレッドラインを確認したはずだが、その後、中国で習近平主席と会談してから、また日本に対しての強硬発言が見られるようになった。

金委員長が直接語った訳ではないが、
『日本は謝罪と賠償をせよ』
『拉致問題は解決済みだ』
『日米合同演習を中止せよ』
という内容だったと思う。

『レッドラインを越えたという尻尾を掴まれなければ米国から攻撃されることはないし、トランプ大統領が今後失政を行ったり、今年の中間選挙で共和党が敗れれば、俺たちと違って任期はあと2年で終わる。
それまでは中国が援助するので、米国の言うことを聞くな。すでに対策は取っている』
などと習近平主席に言われたのではないかと邪推してしまう。

昨日の7月4日は、米国の独立記念日で、明日の7月6日からは米中貿易戦争でお互いに関税が引き上げられる予定の日だ。
そして今日(日本時間では明日)から、最近やや北朝鮮に対して融和的といわれているポンペオ国務長官が訪朝するようだ。

その結果次第では、再び米朝関係が悪化するかも知れない。