第2青函トンネル

数年前から話が出ていた「第2青函トンネル」の建設構想に関するニュース記事を今年の新年早々読んだが、最近また新しい記事が出ていた。

私は、鉄道やトンネル工事の知識がある訳ではなく、意見を言うのは無責任かとも思いますが、建設には賛成です。

全国的なアンケート調査を行えば、「賛成」よりも「反対」「分からない」「関心がない」の方が、大多数になるのかなと思います。

報道では詳細がよく分からないのですが、現在の青函トンネルの直ぐ近くに、単線の貨物専用のトンネルを造るという計画のようです。

何故単線なのか、よく分かりません。
通行量から考えて単線で間に合うということなのでしょうか。

第2青函トンネルを造る理由として挙げられるのは、
①貨物列車の擦れ違い時の安全対策のため、新幹線が140㎞/hに速度を落としているのを改善してスピードアップを図る。
②軌道の保守点検作業に余裕を持たせ、より安全性を高める。
③充分な鉄道貨物輸送力を確保する。
④災害時、空港閉鎖時の非常・代替輸送を確保する。
などのようです。

安全面は最優先事項ですが、鉄道貨物輸送力の確保も重要だと思う。

北海道は四国・九州と異なり、本州と自動車道で繋がっていないので、本州~北海道間の鉄道貨物輸送の割合が高い。
北海道運輸局HPの「北海道の物流統計資料」によると、平成26(2014)年度の北海道から国内の他地域への鉄道による移出貨物量は248.2万トン、他地域からの移入貨物量は232.6万トン、計480.8万トンとなっている。

これがどの程度の意味がある量なのかよく分かりませんが、1日当たり1.3万トンであり、単純に考えてみると4トントラックで毎日約3,300台分の貨物が本州~北海道間を移動していることになる。

決して少ない量とは言えないと思う。
報道によれば、第2青函トンネルの工期は約15年、工費は
約3,900億円ということです。

現在の青函トンネルは、JR北海道のHPによると工期は約24年、工費は約6,900億円だったということですから、かなり圧縮されそうです。

青函トンネルのすぐ近くに建設するために、ゼロから地質調査を行う必要がなく、また、海底の地下を掘らずに済む「沈埋工法」技術の発達が大きいようです。

反対意見としては、次のような意見があるようです。
(1)飛行機があるのに、そもそも北海道新幹線が必要なのか。
(2)圧縮されるとはいえ、膨大な費用と長い工期が必要であり、費用対効果があるのか。
(3)採算が取れるのか。
(4)単に大手ゼネコンを儲けさせるためのものではないのか。
(5)東京五輪・パラのように、結局、当初の見積額から大きく増大した費用が必要になるのではないか。
私としては、推進派の人に頑張ってもらい、丁寧な説明をして、こうした疑念を払拭していただきたいたい。
何で北海道や東北地方から遠く離れた土地に住み、直接的な関係がない私が、第2青函トンネル建設が気になるのか考えてみた。

直接的な通行上のメリットを考えてのことだけでなく、多分に情緒的なものがあると思う。
飛行機は速く移動できて便利だが、所詮、点と点の間を移動するだけだ。

一方、トンネルは言わば、離れた土地を地続きにするもので、沿線を通じて人、モノ、情報の交流だけでなく、人の意識まで繋げるものだと思う。

私は国粋主義者ではないが、日本というまとまりのある国づくりを進めて欲しいという思いがある。
だから交通の利便性を高める%%page%%の建設に賛成です。

かなり前のことですが、TVの全国ニュースの中で気象予報士の人が台風情報を報じた時に、『台風は北海道に逸れました』と言ってしまい、北海道の人を中心に、『おい、北海道は日本じゃないのか』という抗議の電話が殺到したことがあったそうです。

気象予報士の人に悪意があった訳ではなく、恐らく全国放送ということを忘れて、東京の気象台の感覚で言ってしまったのだと思いますが、当時SNSもなく、大騒ぎにはならなかったようです。

しかし、北海道と本州が地続きで繋がっているという意識があれば、このような発言はなかったと思う。

昔、中国地方の知人が、四国の地元企業に就職した。
四国の方には失礼かもしれないが、就職して1年ほど経って、彼が、『どうも四国の人は、四国が田舎だとか経済力が小さいなどと、コンプレックスのようなものがあるようだ』と言ったことがある。

考えてみれば、田舎は本州の方がずっと多いし、田舎が悪いということでもないし、地元の経済力と言っても生活や経済活動に支障がなければ何も問題はないと思う。

その後、瀬戸大橋が開通し、例えば香川県の自宅から岡山県内の企業や大学にJRの電車で通い、あるいはその逆方向もあり、生活圏が広がって色々と選択肢が増えて便利になって、そのような意識も薄くなったのではないかと思った。

そんなことを想い出しました。
慣れないことを書くと疲れますね。
[Wikipediaから] 北海道新幹線WIKI.png